歯科医院に「痛い」や「怖い」というイメージをお持ちの方はとても多いと思います。そういう方は特に、歯科医院へ行くのに敬遠しがちで、痛みの症状が出て仕方なく歯科医院に行くというケースが少なくありません。
しかし、歯の病気には初期の自覚症状が少なく、痛みに気づいたときには、病状が進行しまっているという場合が多く、症状が進行してからの治療は、病気になってしまった箇所だけではなく、周りの歯や周辺組織にも負担がかかり、歯の寿命にまで関わってきます。そのため、定期的なメンテナンスで「予防する」という患者さんの意識がとても大切です。

日頃の予防やメンテナンスが重要です

欧米では虫歯や歯周病にならないように積極的に歯科医院を活用しています。日本人が持つ歯科医院のイメージは、「歯が虫歯になったら行くところ」ですが、欧米の予防歯科先進国では「虫歯や歯周病にならないため、日頃の歯の手入れをするところ」という考えです。 結果的に70歳での平均残存歯数に大きな差が出ています。歯は一度失うと二度と生えてくることはありません。ずっと健康的な自分の歯で美味しくごはんを食べたい方は、今から予防を始めましょう。
 

歯を長年にわたって健康な状態で維持するには、日頃の予防やメンテナンスが重要です。せっかく完治しても、日常的なケアをおろそかにしてはまた虫歯や歯周病になり、悪循環を繰り返すばかりです。

8020運動~達成できなくてもリスクを軽減~

8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動は、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動です。だいたい20本以上の歯が残っていれば、硬い食品でもほぼ満足に噛めることが科学的に明らかになっています。歯があれば、硬い食物を食べることができます。食事のたびに何百回、何千回とあごを使うことにより、あごの骨を取り巻く筋肉が収縮し脳に適度な刺激となり、歯のない人に比べ脳に刺激を伝えやすく脳が小さくなることを防いでいると最近の研究で報告されています。
 
しかし、8020を達成できなくともそれにかわる入れ歯でしっかり噛み合い、口の中の状態を良好に保てれば20本あるのと同程度の効果が得られます。義歯を含めた歯で食べ物をしっかり噛むことができれば全身の栄養状態も良好になりますし、よく噛むことで脳が活性化され、認知症のリスクが軽減するという調査結果も出ています。もちろん自身の歯をより多く残すことが大切ですが、歯を失ってしまったとしてもこまめなフォローと日常的なケアで老化のリスクを減らすことも出来るのです。 

PMTCの治療手順

PMTCとは、プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニングの略で、予防歯科先進国の北欧で開発された予防プログラムです。歯磨きしても落ちない歯の汚れやバイオフィルムを、歯科医師・歯科衛生士が専門の器械を用いて取り除き、口腔内を清潔にすることで細菌の繁殖を防ぎます。
痛みや出血等を恐れ、PMTCを敬遠される方がいらっしゃいますが、3ヶ月に1回程度定期的に行えば痛みや出血などもなく、お口の中の清掃が行えすっきりと爽快感も得られます。

まず染出し剤を使用し磨き残しを確認します。
磨き残しの部分を専用の機械で除去します。その後、歯肉を傷つけないよう柔らかいラバーカップという機械で境目の汚れを落とします。
機械だけでは落としきれない凹みや窪みの部分はプロの衛生士が丁寧にクリーニングします。
歯茎が引き締まっていてとてもキレイに仕上がりました。最後にフッ素を塗布して歯質の強化を図ります。
※一部、保険が適用されない治療がございます。当院では十分なご説明のもと、いくつかの選択肢をご提案の上、治療計画を立ててまいります。お気軽にご相談ください。
 
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